――周東先生は西洋医学と東洋医学を組み合わせた、新しい医療を実践されています。 この南越谷健身会クリニックにはどのような患者さんが多いのでしようか。
シニア層を中心に、女性の患者さんが多いですね。体のどこかに不調を感じ、最寄りの病院に通っていたものの症状が改善せず、困りに困って私のところへやってくる人も少なくありません。時には海外からわざわざやってくる方もいらっしゃいますよ。
最近はとくに、生活習慣病に悩まされている人が多いため、東洋医学の側面から食事内容など生活そのものを見直す指導を重視しています。とくに疲労から活性酸素が発生し、これが体内に溜まって悪さをしているケースもあれば、逆に体が衰弱しているから活性酸素が溜まりやすくなっているケースもあります。これを大本から治すためには、やはり生活習慣を改善するしかないんですよ。
――生活習慣はすべての健康の土台になる、と。
そうですね。さらにいえば、健康を維持する最大のカギはミトコンドリアにあります。生物というのは遍く、 ミトコンドリアが活発に働いているからこそ細胞分裂を行なうもの。そして、そのミトコンドリアの大敵が活性酸素です。
つまりミトコンドリアは酸素を必要としていながら、活性酸素によってダメージを受けるというテリケートな一面を持っています。暴飲暴食、ストレスなども同様ですね。それらの要因によってミトコンドリアの活動が停滞すると、細胞がミイー-ヒてしまい、それが活性酸素を呼び込む原因となり、結果として老いや病気に繋がるのです。
――では、 ミトコンドリアを活性化させるためには、どうすればいいでしようか?
人間は水と酸素がなければ生きていけません。水とはすなわち水素です。その水素が、、 コンドリアの活動を起こすスイッチとなることがわかっています。そのため、効率的にミトコンドリアを働かせるためには、活性酸素を除去して水素を取り込むのが理想です。
――南越谷健身会クリニックでは、実際に患者の方に水素治療を行うことがありますか?
あります。たとえばリウマチや橋本病の患者さんには、積極的にお勧めしています。とりわけ甲状腺の抗サイログロプリン抗体や抗TPO抗体、抗マイクロゾーム抗体などが、水素の働きによって正常化できる事実は、医学上の大発見と言っていいでしよう。
橋本病を患うと、脂肪が溜まってエネルギーの消費が減り、代謝が低下することで、どうしても肥満が進みます。逆にバセドウ病の場合は、たいした運動をせずとも発汗が促され、動悸が高まり、次第に痩せていきます。これらの対症療法として、運動で細胞を活性化させる方法がありましたが、水素の力を借りることで、より負担の少ない治療が可能になるんです。
医療法人 健身会 理事長/南越谷健身会クリニック院長/南越谷睡眠研究センター長
昭和大学藤が丘病院 呼吸器内科 兼任講師 周東 寛 先生