水素のQ&A
水素ってどんな物質ですか?
常温で気体として大気中にも微量ながら存在し、無色透明・無味・無臭の物質で、あらゆる物質の中で、もっとも軽い物質です。地球上では水素分子として存在することはほとんどありませんが、水など他の元素との化合物として地球上に大量に存在しています。また宇宙全体の質量の70%を占めると言われています。 産業では化粧品から食品、工業原料と多岐にわたっています。
なぜ水素がエネルギー利用されるのですか?
水素エネルギーは、利用段階でCO2を発生させないため、再生可能エネルギー由来の電気から水を電気分解し、発生させた水素を活用すれば、環境負荷の低減につながります。他にも、様々な資源から製造することができることや産業の裾野が広く経済波及効果が高いこと、非常時対応の観点から有効であること等が意義として挙げられます。
水素の商品はあやしいのですか?
水素の抗酸化作用については多くの研究者・論文発表によって証明されています。 その効果に着目した水素商品化ブームのなかで、いわゆる「水素水」に代表される水素溶存飲料の水素濃度の過剰表記などが問題となりました。これについて国民生活センターが「水素水」について販売状況や製品の調査をおこない、記載濃度の水素が確認されない商品や、通常では許可されていない効果効能の記載など、「医薬品医療機器等法」や「健康増進法」、「景品表示法」に抵触すると思われる商品の販売が多く行われていたことにより、「水素商品」=「あやしい」といったイメージが一部消費者に広まる結果となりました。
水素は安全ですか?
他の化石燃料と同じく可燃性の高いガスですが、非常に拡散性が高く、すぐに大気中で薄まってしまう為、特殊な条件下でない限り火が付きにくいと言えます。古くはドイツ飛行船爆発(実際には水素は原因ではなく塗料への着火が原因と言われています)や、水素爆弾(重水素を用いた熱核反応で通常で特別な装置下でなければ起こりえない)がイメージの根底にあるのではないかと思います。