焼戻しマルテンサイト鋼の水素脆化特性と破壊形態

Warning: file_get_contents(/home/tsuji2017/suisoken.co.jp/public_html/wp-content/themes/suisoken_custom/BK/image.php): failed to open stream: Permission denied in /home/tsuji2017/suisoken.co.jp/public_html/wp-includes/class-wp-theme.php on line 1331
data-elementor-type="wp-post" data-elementor-id="2956" class="elementor elementor-2956">

 焼戻しマルテンサイト鋼の水素脆化破面は,大きくは ディンプル,擬へき開(Quasi-cleavage:以下QC),および 粒界(Intergranular:以下IG)破面に分類される1,2) 。同じ高 強度鋼でも水素濃度の増大や引張試験速度の低下に伴って ディンプルからQC,IGへと破壊形態は遷移する3–5) 。

 ディンプルは延性破壊に現れる典型的な破面形態であ り,マトリックスと強度特性の異なる第二相粒子の界面 でのはく離による空洞の生成から,成長,合体のプロセス (Micro-void coalescence,MVC)をとる。水素の存在によっ てき裂発生抵抗および進展抵抗は低下する6) 。マルテンサ イト鋼におけるQC破壊は水素が存在しない場合にも起こ る。それは高張力鋼に見られる脆性的な破面で,主として 平坦な脆性破面から構成されているが,必ずしも{001}の へき開面とは限らず,平坦な破面がせん断で連結されるこ とが多い破面である6) 。水素存在下で得られるQC破面は 水素と無関係で得られるQC破面と形態的には類似してい るが,脆性破壊ではなく,力学的には延性破壊に近く,ひ ずみ支配型の破壊と報告されている1) 。EBSDによる結晶 学的解析においても,水素起因のQCを含む破面は{011} であり,へき開とは本質的に異なると報告されている7) 。

castage
Author: castage

今すぐ公式LINEを友だち追加 メールでのお問い合わせはこちら