SCM435 鋼の陰極水素チャージ下SSRT 特性に 及ぼす試験片直径の影響

水素ステーション設備は 90 MPa 以上の超高圧設備となるため,水素ガス環境下で使用される材料の水素脆性が懸念されている。常用圧力82MPa 以上の種々の配管や蓄圧器に用いられる材料を評価する場合,設計圧力である100 MPa 程度の水素ガス圧力下でSSRT(Slow Strain Rate Technique,低ひずみ速度引張試験)を実施し,耐水素性評価を行っている。SSRT で得られる荷重-変位特性,引張強さが応力の極大値として現れることなど諸特性から,低合金鋼が超高圧水素ガス環境下で使用可能か評価している。しかしながら,超高圧水素ガス環境下における耐水素性評価は,試験装置が大規模かつ複雑となるため実施できる試験機関が限られる。そこで,耐水素性の評価にはより簡便な代替試験方法を確立したいという要求がある。

陰極水素チャージにより鋼に水素を吸蔵させ,水素の影響を評価することが広く行われている。たとえば,NaOH 溶液中でのSCM435 鋼の疲労試験,NaCl 水溶液にチオシアン酸アンモニウムを添加した溶液中でのステンレス鋼の遅れ破壊試験,硫酸溶液中での高強度鋼の水素脆性評価等が挙げられる

著者らは,3% NaCl 水溶液中でCr-Mo 鋼を陰極水素チャージしながらSSRT を行い,超高圧水素ガス環境下におけるSSRT を模擬可能か,応力-変位特性,RRA(Relative Reduction of Area,相対絞り),拡散性水素量,破断面の様相等で評価し,前報にて報告している。

本報では,異なる平行部直径の試験片を用いて,予チャージ後も継続的に陰極水素チャージしながらSSRT を実施し,試験片平行部の直径が,機械的特性や破断面に及ぼす影響を調査した。

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Author: castage

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