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地下に埋蔵する石油や天然ガスを掘削,輸送する場合,硫化水素や炭酸ガスが水と混在して存在するサワーと呼ばれる環境がある。このサワー環境では,石油掘削用鋼管(OCTG:Oil Country Tubular Good)や石油輸送用鋼管(Linepipe)に硫化物応力割れ(SSC:SulfideStress Cracking)や水素誘起割れ(HIC:Hydrogen InducedCracking)が生じる場合がある。これらの割れを防止するために,これまで耐サワー鋼管の開発が行われてきた1–5)。例えば,SSC試験では,NACE(National Associationof Corrosion and Enginerring)TM0177規格のsolutionB6) で割れないことが要求される。一方,HIC試験では,NACETM0284規格のsolutionAやsolutionB7)で割れを抑えることが要求される。しかしながら,サワー環境といっても,硫化水素やpHが種々変化している。そこで,EFC(EuropeFederation of Corrosion)規格では,実環境に合わせたSSC試験やHIC試験を要求される場合がある。従って,多くの研究者が種々のサワー環境での水素の侵入挙動を調査してきた8–11)。上述したNACE TM0177 の solutionB6),NACETM0284のsolutionAやsolutionB7)では,硫化水素の圧力が0.1MPaでかつ,pHが5以下のサワー環境であり,硫化水素の圧力が0.1MPaでpHが5以下のサワー環境中の水素侵入挙動が多く調査されてきた。しかし,硫化水素の圧力が0.1 MPa未満の環境やpHが5を超える環境での水素侵入挙動についてほとんど調査されていない12,13)。最近では,pH5を超えたサワー環境での実プロジェクトでの要求試験が行われる場合がある。従って,硫化水素の圧力が0.1MPa未満の環境やpHが5を超える環境における水素侵入挙動を把握することは重要と考えられる。