バイオマスガス化水素精製を目途とした two-step PSA における非定常モデル解析

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 ブルータワープロセス(以下 BT プロセス)はバイオマスを原料とした間接ガス化炉であり、エネルギー変換効率が非常に高く、小規模分散型電源として注目を集めている。BT プロセスは、水素精製プロセスに圧力変動スイング法(以下 PSA)を採用しており、ZeoliteA-5 による水素の分離回収 を行っている。しかし、この時の吸着圧力が 1.0 ~2.0MPa と高圧である。そのため、圧縮機等を用 いた加圧が必要とされるが、必要なエネルギーを化石燃料由来の外部電力より供給していることから環境貢献度が低下すると指摘されてきた。また、加圧動力によるエネルギー消費量の割合が BT プロセス全体のエネルギー消費量の約 6 割占めており、非常に大きいことが懸念されている。

 そこで、著者らは水素精製塔前段に CO2吸着を取り入れた二段式の PSA(以下、2 step PSA))を製作した。CO2吸着による作動流体の減少が、動力削減につながると考えたためである。また、CO2は植物の成長速度を速める効果を有するため、農業への有効利用が期待できる。

 従来研究では 1 段目にて HAS-Clayと呼ばれる非晶質アルミニウムケイ酸塩を充填させ、CO2 の 吸着除去を行い、ZeoliteA-5を後段に充填し、水素精製を行った所、エネルギー効率及び CO2削減効果が示唆された 1)。この時、温度、圧力、及び吸脱着操作を一定と仮定しているが、実際のプラント運転を想定した場合、これらのパラメータは一定ではない。よって、より現実的な 2 step PSAの設計を考えた場合、時間的な変化の度合いを把握することが必要である。

 このことを鑑み、本研究では非定常モデルを作成し、2 step PSA の吸着性能評価をエネルギー効率及びCO2の削減効率の観点から行った。

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Author: castage

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