歯周病予防と水素

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歯周病とは

歯周病(ししゅうびょう)とは、歯の周りの歯周組織(歯肉・歯根膜・歯槽骨・セメント質)に
炎症が起こっている病気の総称です。

痛みよる自覚症状がなく、腫れや出血によって気付いたときにはかなり進行していることもあります。

炎症が歯肉だけに留まっている状態を「歯肉炎」といい、炎症が歯槽骨や歯根膜にまで広がっている状態を
「歯周炎」といいます。 … また近年、歯周病が糖尿病などの生活習慣病と関連していることも明らかになっています。

水素による歯周病進行の予防効果

2012年岡山大学の研究チームがにラットに蒸留水と水素を溶存させた水をそれぞれ与え、歯周病の進行度についての比較実験を行った結果、水素を溶存水を与えたラットには歯周病の進行が遅くなっていました。これにより、水素には歯周病の進行を遅らせる効果があることが明らかになりました。

【学術雑誌名】J. Clin. Periodontol. 2011 Dec;38(12)1085-90. doi: 10.1111/j. 1600-051X.2011.01801.x. Epub 2011 Oct 9.
【表題】水素豊富水はラットの歯周炎モデル実験において改善効果を示す。

【著者】K. Kasuyama et al.(岡山大医歯薬)

【概要】水素分子は活性酸素種(ROS)消去作用があることからラットの歯周炎モデルを用いて、ラットの上顎臼歯の周りに結紮糸を4週間置いて歯周炎を誘導し、そのラットに水素豊富水を含む純水と対照として水素を含まない純水を飲ませて水素の効果を検討した。

歯周炎ラットに純水(水素を含まない)を飲ませると経時的に血清中の活性酸素種(ROS)が上昇し、多形核白血球の浸潤、歯槽骨の減少が4週間で観察された。一方、水素豊富水摂取によって血清中の活性酸素種(ROS)上昇が阻害され、歯周炎組織中の8-OHdG(ROSの作用によって産生する)及びニトロチロシンの産生が軽減された。その結果、発症に伴う多形核白血球の浸潤、破骨細胞の分化が抑制された。さらに、マイトゼン(分裂促進因子)で活性化されるたんぱく質リン酸化酵素のような炎症反応の情報伝達系が水素豊富水によって軽減された。これらの結果から水素豊富水の投与によって歯肉の酸化ストレスが軽減され歯周病の進行が抑制される事が強く示唆された。

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