水素を含んだ水の日常飲用が脳神経の変性を防ぐ

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パーキンソン病モデルマウスに対する治療・予防効果

九州大学(福岡県福岡市、総長:有川節夫)の野田百美 准教授(薬学研究院)・中別府雄作 教授(生体防御医学研究所)とパナソニック電工株式会社(本社:大阪府門真市、取締役社長:畑中浩一)の研究グループは、水素を含んだ水を飲用することが、活性酸素1)が原因で起こると考えられているパーキンソン病2)等の脳神経変性疾患の予防と治療に有用である可能性を検証しました。
研究グループが注目したのは、低濃度の水素を含んだ水です。水素を含んだ水を飲ませたマウスと水素を含まない通常の水を飲ませたマウスに、薬物性パーキンソン病の原因 となる MPTP3)を投与し、実験的に脳神経変性疾患を発症させました。水素を含んだ水を飲
用させたマウスでは、パーキンソン病で見られる黒質ドパミン神経細胞4)の脱落が顕著に抑制されました。また脱落の原因とされる活性酸素の生成量、および活性酸素による DNAの酸化損傷も抑制されることが明らかになりました。
これらの検証結果から、活性酸素が原因で起こるパーキンソン病等の脳神経変性疾患の予防と治療に、水素を含んだ水の飲用が有用であり、また低濃度の水素で効果をもたらす可能性を見出しました。水素を含んだ水は電解アルカリ水など、水の電気分解で容易に生成できるため、今後実用に向けた研究の展開が期待されます。

https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0007247
表題:Hydrogen in Drinking Water Reduces Dopaminergic Neuronal Loss in the 1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine Mouse Model of Parkinson’s Disease
Citation: Fujita K, Seike T, Yutsudo N, Ohno M, Yamada H, Yamaguchi H, et al. (2009)

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