Flamelet approach を用いた 多環芳香族炭化水素(PAHs)の生成過程に関する数値解析的検討

 多環芳香族炭化水素(PAHs)は,環境汚染物質であるすすの前駆体として知られ,その生成量を正確に予測し,生成を抑制することは重要な課題である. 一般に PAHs のような高分子量の化学種の生成には何百,何千もの化学種および化学反応が関与することから,その生成量を数値解析的に予測する場合には計算負荷が膨大になるという問題が生じる.そこ で近年,計算負荷を低減しながら詳細な化学反応を考慮可能である Flamelet approach が注目されており, 複数のモデルが提案されている.例えば,Flamelet モデル 1)では,支配方程式から推算した混合分率 Z および量論のスカラ消散率 χst を参照パラメータとして,事前に作成したデータベース(Flamelet Table) を参照することにより,流れ場における各種変数を 決定する.一方,Flamelet/Progress-Variable (FPV)モデル 2)の場合,Flamelet モデルにおいて用いた χstの代わりに,反応の進行度合いを表す progress variable, C を参照パラメータとして用いる.ただし,これら Flamelet approach では流動の時間スケールに対して極めて速い化学反応が仮定されているため,生成速度の時間スケールが流動の時間スケールと同等である PAHs のような化学種の予測精度に関してはさらなる検討の必要がある.そこで本研究では,Flamelet モデルおよび FPV モデルを対向流拡散火炎の燃焼シミュレーションに適用し,詳細化学反応機構による数値解と比較することで, PAHs の生成過程に対する各モデルの予測精度を評価した.

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Author: castage

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