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二次元ナノシート材料は特異な電子状態や大きな比表面積を持つことから,触媒や電子材料など様々な分野への応用が期待されている.我々は,二ホウ化マグネシウムをイオン交換処理することでホウ化水素シート(HB) と名付けた新たな二次元物質を合成できることを明らかにした 1).これまでの研究により HB は紫外線照射で水素を放出できる機能があること 2)や,固体酸触媒として機能すること 3),還元剤として利用可能なこと 4),半金属としての電気特性をもつこと 5,6)が明らかとなっている.本研究では HB が水素を含有していることに着目し,CO2 を水素化する触媒への応用の可能性を調べることを目的とした.具体的には,HB が CO2とどのような相互作用をするかを調査した.講演では加熱処理をした HB に発現する CO2吸着能について,CO2雰囲気で見られた特異 的な HB の熱重量分析結果について,そして CO2中で HB を加熱した際の反応生成物について報告する. HB 試料を 323 K または 473 K で加熱処理した後に 297 K で CO2を導入した際の圧力変化の一例を Fig. 1a に示す.323 K で加熱した後に行った測定では圧力の変化が見られない一方で,473 K に加熱した後では CO2圧が導入 後から減少したことがわかった.これは加熱処理後の HB に CO2が吸着していることを示している.実際,CO2 吸着を明確に示す吸着等温線が得られた(Fig. 1b).このことから, 加熱処理によって水素が一部抜けた HB に CO2 吸着活性点が発現したことが示唆された.